福岡の行政書士加藤清正です。当事務所は相続・暮らしの問題や、債権債務など、相談に親身に丁寧に対応します。

行政書士:加藤清正事務所

加藤清正物語

第6章
思い出に残る人々(1)


 何年前になるでしょうか、親しかった社長さんが突然病死いたしました。折々に酒を酌み交わすのを楽しみにしていたのですが、ほんの1週間入院しただけでした。
 彼は特殊な技術を生かした企業を経営しておりましたが、ほとんど個人事業といってもよい内容で、彼の技術に頼る事業でしたから、突然の死は事業の死をも意味することでした。余程の会社でない限り、中小、零細の会社で突然経営が中断されれば、当然ながら資金の循環も止まり、破綻せざるを得ません。彼の会社も同様で、私の出番となりました。私は清算人に就任、資産状況を調査しましたが、預貯金、不動産その他の資産をすべて合算しても、5000万円程の債務超過でした。
 彼は結婚が遅く、残されたご遺族は奥様と幼い子供3人です。親族は破産の申立を希望されました。しかし破産手続を申し立てれば借金こそなくなりますが、幼い子供を抱えた奥さんが自宅を失ってしまいます。
 そこで私が考えたのは、極力会社の債務は会社に残し、家族はできるだけ圧縮した債務について小規模個人再生を申し立て、一定期間家賃程度の金額での債務返済を行うことでした。具体的にどのような手法を用いたかは述べられませんが、日頃お世話になっているA弁護士にお願いし、足かけ3年程度の期間は要したものの、債務は圧縮され、自宅は無事に残った上で、300万円を向こう5年間、月に5万円だけ返済すれば、すべての債務を免れることになりました。
 裁判所で決定した日の奥様の笑顔が今も心に残っております。


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