福岡の行政書士加藤清正です。当事務所は相続・暮らしの問題や、債権債務など、相談に親身に丁寧に対応します。

行政書士:加藤清正事務所

加藤清正物語

第5章
事業再生とは


 平成13年頃、私が大変お世話になっていた社長から、会社の経営について相談を受けました。その会社の経営には私も役員として参加していましたが、公共工事に関連して思わざる不良債権が発生、急遽会社が行き詰まった、という話でした。そこで、親しい行政書士の先輩や税理士の方々に相談しましたが、これは民事再生手続以外に再建の道はない、という結論でした。ただ、申立には費用がかかる、その額は最低1000万円必要との話で、もとより資金不足は承知の上の私ですから、ならば申立書はこの私が作成し、知人の弁護士にサポートしていただこう、と思い定め、早速着手致しました。その後4年で民事再生手続は終結、裁判所の手は離れましたが、民事再生手続を申し立てるということは、ある意味、会社の破綻、ということですから、運転資金の調達が非常に困難になり、社長は随分とご苦労されております。私も政府系金融機関でDIP融資を受けるべくお手伝いいたしましたが、中小企業金融公庫(当時)の窓口で、決算書の赤字と担保不足を理由に融資を断られたときには、まさしく開いた口がふさがりませんでした。決算書が黒字で担保余力があれば、民事再生の申立など最初から行うわけがありません。DIP融資が再生企業の支援を目的とする、という一方、従来どおりの審査基準は生きている、という、この脳天気思考が国を滅ぼす、と、真剣に考え込んだものです。
 その後も数多くの民事再生手続、清算、特別清算手続、あるいは破産手続のお手伝いをさせていただきましたが、いずれのケースでも、もう1年早ければ、あるいは3年早ければ、再生手続を申し立てなくても、自助努力での経営再建が可能だったのに、という内容に、随分悔しい思いがいたしました。中には、経営責任をとって自殺された経営者も数名いらっしゃいました。
 そのような経緯から、私なりに、破綻回避を前提に会社の経営再建をお手伝いしたい、と考えるようになりました。今、数社、破綻を回避した企業のお世話をさせて頂いておりますが、現場に 身を置く立場として思いますことは、まず経常収支の黒字化という問題です。これが赤字であれば、企業として何をかいわんや、です。早急に対策を立て、場合によっては清算、破産も検討せざるを得ないでしょう。次には債務超過の実体解明です。単なるリスケジュールで乗り切れるのか、根本的な債務過多なのか、どの債務圧縮が必要か。更に事業継続のために欠かせない買掛金、下請労賃などがどうなっているか。場合によっては民事再生を申し立てる必要もあるでしょうが、債務内容によっては、単なる債務圧縮が企業存続の首を絞めかねない場合もあります。又経営者、株主、社員それぞれのモジベーションも大変重要な課題です。或いは最も今日的な課題としては、民主党政権による公共工事削減の影響による建設業不況なども、会社再建のキーワードになるでしょう。何はともあれ、経営者の方々と、膝をつきあわせて、じっくりお話を伺うところから始めなければ、と思っております。


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