福岡の行政書士加藤清正です。福岡県行政書士会会員。当事務所は相続・暮らしの問題や、債権債務など、相談に親身に丁寧に対応します。

行政書士:加藤清正事務所

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2010年06月

大倉集古館のこと

先日、大倉集古館にいきました。
今年が第1回となる新日本刀、職方の展覧会があり、参観に行ったのです。
現代刀(現在製作されている日本刀)や、研磨、鞘、拵などの総合展覧会
です。
そもそも上京したのは、事業再生士試験受験のためなのですが(現在私は
事業再生士補です)、展覧会が目的なのか、受験が目的なのか、実は、
わからない、というのが本音で・・・。
展覧会もすばらしかったのですが、もう一つ楽しみは、国宝の「普賢菩薩像」
に会えることでした。大倉集古館の静謐の中で、周囲の空気を払って鎮座
する「普賢菩薩像」には ただただ感動致しました。
私たち(特に私)は、日常の雑事に追われ、喜び、悲しみ、苦しみ、怒り、絶望
一瞬一瞬の心のざわめきのなかで一喜一憂する、その愚かさを見透かされた
気がいたしました。
長くも 又短くもある 人それぞれの「一生」を どう生きるか・・・どう覚悟する
か・・・。人は皆、生まれもった使命、この世でj果たすべき目的があるはず。
日蓮が謂うところの 「出世の本懐」 があるはず。
日常、ただ形のない、漠然とした不安や絶望にさいなまれる日々を乗り越え、
力強く生きて、もし私にも、与えられた使命があるならば、その目指す方向に
向け、自分らしく生ききっていかねば・・・、あらためてそう思った一日でした。

久しぶりのブログです。


最近の出来事

昨年末から ごく親しい方が亡くなり、相続手続をさせていただきました。
預貯金、保険、不動産と、ごく普通ですが、それでも、そこそこの相続財産
がおありでした。年金もあり、残された奥様の生活には不安はありません。
ただ、その方の場合、相続人である奥様の記憶力が衰えており、又、その
方の周囲に、多少なり財産を狙っていると思われる知人が いつも周囲を
とりまいている、というところが 大変手続を進めにくいところでした。
手続の間中、ほぼ毎日、2度3度と電話が入り、ときには「お友達」と称する
第三者が 手続の進捗状況、報酬がどうなるか、などと私に詰問をする、
という具合でした。お友達は、奥様に金を貸しているから、相続財産から
返済してもらう予定だ、等と言っていましたが、その奥様の暮らしは裕福で、
人から金を借りるような必要はないし、事実、本人に確認したところ、一切
他人から金を借りたことはない、と言っておられました。
後見人の手続も考えましたが、親族は、私に後見人になるよう勧められる
状況で、どなたも後見人を受けていただける方はいません。
結局、相続財産はすべて、奥様一人が相続される形で遺産分割協議が
まとまりましたので、後見人が立たなくても、利益相反の心配もありません
でしたから、そのまま手続を進めました。
保険会社の担当の方も、銀行の担当の方も好意的で、無事手続を終えるこ
とができました。
親族の方に立ち会っていただき、通帳、権利書(登記済証)、その他一切
の受け渡しを終えたのですが、それでも、毎日のように、奥様から電話が
入ります。曰く、友人が手続のことを心配してくれている・・・、保険の手続き
を早くしないと契約が失効する・・・、皆、お友達が心配してくれているから
・・・、という話です。

奥様の周囲の知人、友人と称する方達を 一概に疑ってかかることは慎む
べきだと思います。又、物忘れがひどい、というだけで被後見人にしてしま
うことも、問題があると思います。ただ、相続手続は無事に終わったけれど
この先の奥様の人生が安泰で、幸せになるためには、どうお世話してあげ
ることが 一番ふさわしいのか、考え込んでしまいます。

これからは核家族化がすすみ、高齢化もすすむ事を考えると、このような
問題も増えていくのでしょうね。

独白・・・

相続いろいろ

相続手続のお手伝いをさせていただくようになって、17年経ちます。
短いような、長かったような、この17年の間に、いろいろの方のお手
伝いをさせていただきました。

相続人がたくさんいらっしゃり、中には葬儀にも、法事にも出席せず
亡くなった方の顔も知らない、という相続人が、自分は相続人ではな
いから、相続手続から除外して欲しい、印鑑も署名も断る・・・という方
がいらっしゃり、そのために手続が3年かかった、ということもありまし
た。

又、相続財産はごくわずかの預貯金と、亡くなった方のご自宅で、
相続人は30人以上いらっしゃり、法定相続での金額がおひとり数十
万円、というケースで、相続人のみなさんが手続に全く関心がなく、
調停にもご出席なさらず、お世話をなさるご親族の方がお一人で汗
を流し、しかもそのご親族自身の交通費や雑費の出所もない、という
ケースもありました。

逆に、相続財産がかなりの額にのぼり、遺産分割が無事にまとまる
か、とても心配したケースで、ご親族の皆様が大変暖かく、とても
気持ちよく遺産分割協議がまとまったケースもありました。
本当に、相続風景はさまざまです。

相続という制度は なかなか難しくもあり、又感動のドラマも秘めてい
ます。

相続・・・・
私は死んで、一体何を残すことができるでしょうか。
虎は死して皮を残し、人は死して名を残す、といいます。
名前は、ご本家の「加藤清正」さんはメジャーですが、私など、名を
残すことなど遠い話です。かの西郷隆盛は「死して子に美田を残さず」
と語ったそうですが、私は、「美田を残さず」ではなく「美田を残せず」
です。
「残さず」、と「残せず」の この差は大きいですね。

今日は 思わず本音が出てしまいました(苦笑)・・・・。


相続 遺言のことー 残念な想い出(1)

行政書士加藤清正事務所(福岡)

相続 遺言のことー 残念な想い出(1)

3年前のこと、電話で遺言書作成のご相談を受け、早速お目にか
かりました。
その方はご病気で、さほど長くない命を悟っておられ、ご自分の
財産をすべて あるNPOに寄付したい、とおっしゃいました。
私が遺言執行人になって欲しい、とのお話でしたので、早速公証
役場で公証人さんと打ち合わせを行い、遺言書の原案を作成した
のですが、私が遺言執行人としてNPOの為の相続手続を行う、
との部分について、そんなことは頼んでない、と、つむじを曲げ
てしまわれました。
その方のお話では、遺言執行人たる私は、ただ単に、NPOの方
に不動産の権利書(登記済証)を手渡し、ひきついでくれれば結
構。他の相続人が権利書(登記済証)を持ち去らないよう、その
管理をお願いしたい。登記手続など余計なお世話・・・とのお怒
りでした。

筆者プロフィール

相続 遺言のことー 残念な想い出(2)

相続 遺言のことー 残念な想い出(2)

遺言執行と登記手続のお話ですが、登記手続は不動産の権利者
(持ち主)の印鑑証明や署名捺印が必要です。しかし、相続手続
の場合、持ち主は亡くなっておられますから、当然に相続人さん
の署名捺印、印鑑証明書が必要です。
しかし、このお話の場合、他の相続人さんが、相続財産である不
動産を、いくら故人の遺志とはいえ、全く第三者であるNPO法人
への所有権移転相続登記に協力していただけるかどうか、わかり
ません。特に、他のご兄弟とはほとんど交流のない、独身の女性
でした。

相続 遺言のことー 残念な想い出(3)

行政書士加藤清正事務所(福岡)

相続 遺言のことー 残念な想い出(3)

しかし遺言執行人の立場は、相続手続における代理人としての
権限があり、登記手続も遺言執行人単独でできるのです。
そのため、私は公証人さんと打ち合わせを行い、そのような遺言
書を作成しようと考えました。遺言執行人として相続手続を間違
いなく進め、他の相続人からの関与を排除して、NPOへの登記
手続を行うには、この方法しかありません。
NPOとしても、単に不動産の権利書(登記済証)の現物をもら
ったとして、不動産を相続できる訳ではありません。かといって、
その段階で、他の相続人から相続手続の印鑑や、署名・・・等
といっても、相続人が簡単に承諾しない可能性が強いと思われ
ます。
結局私には遺言作成手続をさせていただけませんでした。
その後、亡くなられた、との噂を耳にしました。

もっとよくご説明さしあげればよかったのでは・・・
他に信頼していただける方法があったのでは・・・
今も心にかかる想い出です。

筆者プロフィール

遺産分割協議顛末 大阪・奈良

行政書士加藤清正事務所(福岡)

相続人さんのお一人が神戸にお住まいと聞き、早速お手紙を差し
上げました。相続財産のすべてを、残されたお子様に相続させ
たい、との被相続人のご遺志で、不動産、預貯金のすべてをその
お子様(と言っても それなりに大人の)へ譲り渡す、という内
容だったのですが、とても快くご了解頂き、大阪市内某所で面会、
分割協議書に署名、捺印をいただくこととしました。
その日、朝早く事務所を出て、JAL便で伊丹に向かいました。
お目にかかった相続人さんは、ご年令こそ私より多少上(?)で
すが、私が敬愛する吉永さゆりと岩下志摩を足して2で割ったよ
うな美しい方でした。

それで、
件の遺産分割協議でのご婦人とのお話は、ほんの1時間ほどで完
了、帰途は最終便を予約していましたので、足をのばし、奈良に
出向きました。

筆者プロフィール

遺産分割驚異気 大阪奈良(2)

行政書士加藤清正事務所(福岡)

JRに乗り込み、奈良駅から再びバックして法隆寺駅に向かい、
タクシーに乗り換えて、法起寺を尋ねました。
修学旅行生や観光客でわきかえる法隆寺とは又ひと味もふた味も
違い、法起寺は観光客の姿もなく、「静謐」という言葉が相応しい
古刹です。ひとり飛鳥の昔にタイムスリップし、しばし現世の桎梏
を忘れたひとときでした。
法起寺から法隆寺までは斑鳩の長閑な風景を楽しみつつ散策・・・
と言いたいのですが、痛む足をひきづりつつ、3,40分ほどで
夢殿にたどり着きました。救世観音には感動したものの、実はレプ
リカだ、と聞いて、何となくありがたみが薄れてしまい残念。
ただ、法隆寺の裏手から夢殿に向かう路地、崩れかけた築地の角
に何気なく祀ってある小仏や民家の玄関に佇む石仏が素敵で、すば
らしい一日でした。

相続のお手伝いは、いつも こんなに素敵な一日になるとはかぎ
りませんが・・・。

筆者プロフィール