福岡の行政書士加藤清正です。福岡県行政書士会会員。当事務所は相続・暮らしの問題や、債権債務など、相談に親身に丁寧に対応します。

行政書士:加藤清正事務所

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2007年02月

行政書士は法律家なのか?

私の「夢十夜」物語です。

行政書士は法律家といえるのか?
『行政書士は街の法律家です』 行政書士会が
よく使うキャッチコピーです。
でも、これが弁護士会の逆鱗に触れたようです。

法律家とは、弁護士、裁判官、検事、それと、最近は
司法書士が加わって、この4者だけが『法律家』と
いえるのだそうで、行政書士は『事務屋』だそうです。

又、法律に関係した仕事は、弁護士法72条により
弁護士だけが行える独占業務であって、一部司法書士を
除けば、誰人たりとも、関与できない、と言うのです。

私に言わせれば、これはずいぶん陳腐な考え方で、
弁護士会が編纂した弁護士マニュアルである『条解弁護士法』
の記載や、平成14年1月22日の最高裁判決(平成12年
(受)第828号)の趣旨から考えても、法律事務の弁護士独占
は、既に過去の遺物のように思えます。その後の司法書士に対する
業務解放もあって、72条の条文も、既に改正されています。
運用上の慣例や方針など、人それぞれ考え方は違いますので、
異論はあるのでしょうが、基本的には、私の考え方に誤りは
ないはずです。

しかし、日本行政書士会の考え方はずいぶん違うようです。
ウソかホントか知りませんが、最初は、ただただ弁護士会に
対して恐れ入るばかりであった、と聞きます。
とても信じられませんが、でも、なんだか、ホントの話
じゃないのかな・・・などと思います。
過去を知るワタシとしては・・・・

そこでワタシも、無いチエを絞って考えました。

かく言う私も実は行政書士です。
しかも、許認可でなく、権利と義務にまつわる仕事
を中心に、仕事やってます。
「権利」と「義務」、ですから、人権とか、生活権とか、債権とか
債務とか、所有権とか、支払義務、納税義務といった、
『権利と義務』に関係する仕事ですから、役所へも行くし、
裁判所へも、税務署へも行きます。
それは、行政書士法の第1条に、行政書士の業務は
『権利義務、事実証明』に関する事務、書類作成であり、
作成した文書を『官公署』に提出することだ、と書いてあります。
そして、『官公署』とは立法、司法、行政のすべてを含む『国家
行政機能』である、と衆議院で答弁が出ていますから、この
論法で行けば、私のような行政書士がいても、何も違法性は
ないはずです。

でも、私のような仕事をする行政書士は、行政書士会内部も
含め、弁護士会、司法書士会から、違法業務だ、といって
いわば『なぐる、ける』の仕打ちにあってきたことは、
関係者周知のことです。

たとえば、東京行きの切符をもらって博多から岡山あたりまで
行ったところ、駅員から引きずりおろされたようなものです。
駅員が言う話では、おまえの切符では東京には行けない、
その切符は使えない、ここから先は無賃乗車だ、という話ですね。

そんなことなら最初から東京行きの切符など、もらわなければ
よかった・・・ということになりませんか ?

行政書士が法律家かどうか・・・
最高裁の判例の有無にかかわらず、行政書士だけは
やっぱり法律事務を行うべきでない・・・

一体こんな議論につきあうべきなのでしょうか。

一番良い解決法を、ワタシは考えつきました。
行政書士法第1条から権利義務、事実証明の文言を削除し、
官公署という表現を、行政庁という表現に改めることです。
そして、この権利義務、事実証明の規定を司法書士法に
もっていくべきでしょう。
なぜかって、この文言は司法書士が簡裁訴訟代理や法律事件
に関与してゆくためには不可欠な文言だと思うのです。

そうすれば弁護士会は納得し、司法書士会にも感謝されます。
何よりも、行政書士業務が「許認可事務」だ、と信ずる
多くの行政書士会幹部が、安堵の胸をなでおろすことでしょう。
一気に諸問題が解決します・・・多分・・・。

私の「悪夢十夜」ですね・・・。

最近共鳴した本です

話題になった本のご紹介です

話題―といっても。私が勝手に言っているだけですが・・・
とにかく、
『でっちあげ(福田ますみ著 新潮社刊 1400円)』です。

平成15年に、福岡の小学校で、教師が生徒に「おまえは
混血だから血が汚れている」「死ね」などと言い、ミッキーマウス
とかピノキオとか言って、体罰を与えたため、子供が強いPTSD
になり、新聞、テレビが大騒ぎした事件がありましたが、その実態を
探った著作です。著者は、この問題を体当たりで取材したルポライター。
帯には、こう書いてあります。
『親の言いなりになる学校
妄信するマスコミ、医師、
550人もの大弁護団・・・・
病める教育現場で
起こった
驚愕の冤罪劇
保護者の虚言が史上最悪のいじめ教師を生んだ
「教師のいじめ」だったのか、「教師へのいじめ」だったのか?

要は、親が勝手に演出したいじめ劇にマスコミが飛びつき、
人権弁護士が飛びついたが、結局裁判の過程で真実が露呈した、
その顛末の記録です。

私が存じ上げている弁護士の方々が実名で登場し、私としては興味津々・・・
良い意味で存じ上げている方も、悪い意味で存じ上げている方も・・・

もともと『人権派弁護士』といわれる先生方は、あまり好きになれません。
華々しい活躍で無実を勝ち取ったヒーローが、釈放後たちまち再犯・・・
いまどき多い話です。
まあ、罪を憎んで人を憎まず、と言いますから、それも、これも
原因は社会の病巣にあり・・・、と纏まります。

とにかく『でっちあげ(福田ますみ著 新潮社刊 1400円)』

真実とは一体何ものなのか、事実とは何なのか・・・
とにかくおもしろく読ませていただきました。
無茶苦茶共鳴しました。1400円は安い買い物ですぞ、みなさん。

最近の債務整理の現場に思う

破産業務大繁盛

今日知人の紹介で債務整理の相談を受けました。
小規模個人再生を希望されており、費用はあまり
ない・・・というお話でしたので、弁護士事務所
では少し敷居が高いように思えましたから、司法
書士事務所に相談に行くようにお伝えました。
ところが、その方は新聞広告を見て、既に司法
書士事務所に電話をいれたけれども、相談者が
爆発的に多数あり、相談は2,3ヶ月先になる、
といわれて、私に相談をされたのだそうです。

たしかに自己破産、債務整理の新聞広告は毎日の
ように紙面に踊っています。相談者が押しかけて
当然かも知れませんね。

そこで私は、ふっと考え込みました。
それは一体ホントの話だろうか。
ホントに、相談さえ、数ヶ月待ちなのだろうか ?

私なんか、今日電話がはいれば、今日話を伺っています。

どうせオマエはヒマなのだから・・・そう言われそうですね。
でも、すぐ否定できないところが、又、悲しいですが・・・

もともと自己破産の新聞広告は平成7年頃から
私が手がけました。その後若手の行政書士が公告
を出すようになりました。
福岡県行政書士会でも、県の消費生活センター
からの要請もあり、熱心に研修会を開催、福岡県内で
相当数の行政書士が自己破産業務を手がけるように
なりました。
問題も多発したことは十分承知しています。

その後司法書士会から激しい追撃を受け、当時の行政
書士会、盛武会長と日司連との手打ちがあった、と聞いています。
福岡県地方課と県行政書士会が連携して民事法務行政書士を
一掃しました。
当然、新聞広告も、「違法業務であり、徒に破産を助長する」、
ということから全面的に禁止されました。
その結果、現在では、新聞広告は司法書士の独壇場に
なっています。

行政書士の民事法務業務は、人により、立場により、様々な
意見があると思います。それは当然のことであり、私自身
でさえ、行政書士への民事法務解放は、無条件賛成とは
申しません。
ただ、鳴り物入りで行政書士の民事法務をたたきつぶした後で
結果的に、相談することさえ数ヶ月待ち、という話が、もし
現実のものであるとすれば、債務者・・ひいては国民の利便に
資する、という士業者の社会的使命は、一体どうなったので
しょうか。
士業者間の「職域争い」、「なわばり争い」が国民の法的サービス
を受ける機会、権利を踏みにじっている、と言っても過言では
ないかもしれません。

私の意見が、必ずしも正しいわけではないことは、よく
わかっているつもりです。しかし、今現場に立っている人間の一人
として、そう考えることも、誤りではないと思います。